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銀二貫

今日のおすすめは、高田郁『銀二貫』(幻冬舎時代小説文庫)です。
けなげに生きる料理人の女性主人公の活躍とおいしい料理を
ともに文章で味わえる「みをつくし料理帖シリーズ」の著者が、
この本では男性を主人公に新たな世界を見せています。

主人公は父を仇討ちでなくし、
仇討ちの相手に対して銀二貫という大金を出して救ってくれた
寒天問屋の主人に引き取られます。
本当は天満宮の再建に寄付するはずだった銀二貫。
それを使ってしまったことで番頭から厳しい扱いを受けながらも、
まだ小さい子供の主人公はひたすら耐え、奉公に励みます。
やがて成長して新しい寒天作りに挑戦していく姿が、
一途な恋をからめて描かれていきます。

仇討ちの相手に渡った銀二貫がどうなったのか。
そこにいたり、思わずうなりました。

フィクションを読む意味はいろいろあると思いますが、
つくりものだからこその爽快感や読後感を味わうと、
著者に感謝したい気持ちになります。
ときに私たちは出口のないような思いを味わうことがありますが、
そんなときに、読書が一瞬でも救ってくれることを、
この本は思い出させてくれます。

高田郁という人がこれからどういう作品を書いていくのか、
楽しみでなりません。
秋の夜長、読書の快楽を味わえる1冊です。
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